歯周病と不良補綴物
(合っていない被せ物)

虫歯の治療では『詰め物（充填）・被せ物（銀歯）』をします。これらの詰め物や被せ物が合っていないと、歯の境目との間に段差が生じます。段差の所には歯垢（プラーク）が付着しやすくなるので歯周病が進行しやすくなります。

装着されている被せ物や詰め物の縁と歯の間に、オーバーラップや隙間が有る場合、 それらの被せ物や詰め物は歯に対して合っていない状態です。不適合な被せ物や詰め物は歯周組織に悪い影響を及ぼします。被せ物と歯の間にオーバーラップがある場合、歯の上に被せ物の縁が張り出してひさしのような状態になります。冠の張り出した部分によって歯磨きがしにくくなります。歯ブラシの毛先が張り出した部分に邪魔をされ歯周ポケットの深部まで歯ブラシの毛先が届かなくなります。また、隙間がある場合も歯ブラシの毛先が届きにくくなります。

歯ブラシが届かなくなることでプラーク（細菌の固まり）が付着したままの状態になります。 プラークは唾液中のカルシウムやリン酸により石灰化し硬くなり、自分では除去できない歯石になります。歯周ポケット内にプラークや歯石が付着していると歯肉が炎症を起こし、出血や腫れの原因となります。さらに細菌感染が進むと歯周組織や、歯を支える骨が破壊されます。

このように、不適合な被せ物や詰め物は歯周組織に悪影響を及ぼします。