定期健診(クリーニング)
の頻度について

歯医者さんでのクリーニングの一番の目的は、自分で落としきれない歯垢や歯石を落とすことです。そのまま放置していると虫歯や歯周病の原因になってしまいます。クリーニングでは歯石も除去しますが、歯石になる前の歯垢の段階で取り除くことが一番重要です。3か月に一度のペースでクリーニングしていると、たいていの人は口の中を無理なくきれいに保てます。

①3か月に1度の頻度で大丈夫な人

・普段から上手に歯磨きができている

3か月に1度のクリーニングでよいのは、歯ブラシやフロスである程度上手にセルフケアができている人です。

・歯周ポケットがほとんど3mm以下

歯周ポケットの深さが3mm以下であれば、セルフケアがしやすく歯垢も落としやすいのですが、なかに4mm以上の歯周ポケットがあるとその部分に歯垢が残ってしまいます。

3か月に1度のクリーニングを受けていれば、自分で落としきれない少しの歯垢も除去して虫歯や歯周病を防げます。仮に歯石ができてしまっても、3か月に1度なら簡単にで除去できます。

②1〜2か月に1度の頻度の人

1〜2か月に1度クリーニングした方がよいと思われるのは、以下のような条件の方です。

歯磨きが苦手な人

しっかりした歯磨きができないと、常にたくさんの歯垢が口のなかに残り、歯石や虫歯、歯周病、口臭の原因になります。

歯周病が進行し、歯周ポケットが4mm以上の人

歯周病治療の要はプラークコントロールです。でも、歯周ポケットが4mm以上の深さになると自分では取りきれない歯垢（プラーク）が増え、歯石も歯茎の深い位置にこびりついてしまいます。歯垢は取ってもまたすぐに増えてしまいますので、歯周病を悪化させないためにも適度にクリーニングが必要です。

歯石ができやすい、虫歯になりやすい人

唾液や歯の性質によっては、歯石がつきやすかったり、虫歯になりやすかったりする人もいます。この場合はしっかり歯磨きをしていてもどうしてもトラブルが起きやすいので、プロによるクリーニングを受けるのがおすすめです。

歯並びがよくない人

歯並びがよくない人は、歯と歯の隙間に歯ブラシ届きにくく、歯垢が残りやすくなります。うまく磨けない部分が多い場合は、クリーニングで清潔に保ちましょう。

タバコを吸う人

タバコは歯周病を悪化させる原因にもなります。また、ヤニで歯が変色しやすくもなります。歯周病予防、審美性どちらの面においても頻繁なクリーニングが必要になります。

③６か月に1度の頻度の人

しっかりとセルフケアができていて、虫歯や歯周病の心配がない人は半年に1度でも大丈夫です。以下のような人が対象として挙げられます。

• 適切なセルフケアができる
• 虫歯がない
• 歯ぐきの状態がよい（歯周ポケットがすべて3mm以下）
• 歯並びが良い

セルフケアが上手だからといって検診やクリーニングは必要ないというわけではありません。歯磨きが上手な人でも落とせる歯垢は全体の9割で、残りの1割は自分の力だけではどうしても落としきれません。半年に1度は定期検診などの時にクリーニングを受け、汚れのつき方に問題がなく、歯医者さんの許可があれば半年に1度のペースを維持することが可能です。

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