ヤニ取りについて

黄ばんだ歯が気になって口を開けて笑えないという方や、タバコを辞めたのに歯が白くならないという方は多いです。そんな方には歯医者でのヤニ取りがおすすめです。そこで、歯科医院でのヤニ取りとその費用や治療にかかる時間について説明します。

保険適応と保険適応外に分けて説明していきます。

①保険適応されるヤニ取り

保険が適応されるかどうかは「病気の治療を前提」としているかどうかです。そのため、着色除去のみが目的の場合は保険が使えません。保険適応となるのは、歯周病治療としての「歯石除去」や「クリーニング」になります。その場合の費用は3000～4000円になります。

②保険適応外のヤニ取り

保険適応外でのヤニ取りですが、歯周病などの病気の治療を目的としないものは全てこれに当てはまります。歯の着色除去だけを目的としたクリーニングは保険適応外です。

保険が使えるかどうかは、歯科医院側が決めるために明確な基準はありません。さらに、保険適応外の診療は歯科医院側が価格を設定しているので、医院ごとに料金が異なります。そのため、保険適応外でのヤニ取りは、5,000円から30,000円と歯科医院によって料金の幅が広くなります。歯科医院を受診する前に大体の金額を確認しておくとよいでしょう。

①治療時間と治療回数

治療にかかる時間は1回につき30~60分ぐらいです。また、ヤニ取りのやり方や種類によっても変化します。従来の方法では、歯石やヤニなどを落とした後に、専用の機械と研磨剤が入ったペーストを使って、歯の表面を磨き上げます。回数は着色が多くない限りは１回で終わることが多いです。

②治療頻度

ヤニや歯石は時間が経てば、また付着してしまうものなので３~６か月に1回はクリーニングを行うが理想的です。

③治療後の注意事項

歯石がたくさん付着していたり歯周病が重度の場合は、クリーニング後に痛んだり、しみる場合があります。歯の表面を掃除した後は、今まで汚れや歯石で覆われていた部分が露出してしまうので、刺激に敏感になって痛みやしみが生じます。歯がしみる方は、歯磨きを軟らかめの歯ブラシであまり力を入れないで行ってください。痛みが気になり歯磨きも出来ないという方は歯科医院で知覚過敏の薬を塗ってもらったり、自宅で知覚過敏用の歯磨き粉を使うと効果的です。

歯が黄色くなる原因として考えられるのは外因性の原因です。飲食物や喫煙、虫歯や虫歯治療の被せ物などが関係します。特に喫煙は歯が黄ばみやすく、タバコのヤニが歯の表面に徐々に付着していき、いつの間にか歯が黄ばんでいるということが多いです。また、タバコとともによく摂取されているコーヒーや紅茶も歯に着色しやすい飲料であると言われています。

歯医者で行われているヤニ取りとケアには、「クリーニング」「ホワイトニング」「歯石除去」の3種類があるといわれています。その3つの特徴と違いを説明していきます。

① クリーニング

クリーニングとは、歯についてしまう汚れや着色を清掃して、歯をその人のもつ本来の色へと戻すことができます。しかし、本来の色が黄色っぽい方は、クリーニングのみでは物足りないと感じることもあります。一般的に、コーヒーなどのステインによる着色はきれいに取ることが可能ですが、タバコのヤニは他の着色に比べて頑固にこびりついていて完全に取り除くことは難しいと言われています。このように、歯の清掃だけを行うのが「クリーニング」です。

② ホワイトニング

ホワイトニングは、クリーニングのような清掃のみでなく薬を使って歯を白くしていきます。歯医者で行うホワイトニングは、濃い漂白剤を使用して白くしていくので、人によってはしみる方もいます。しかし、最近では技術の向上により、ほとんど痛みやしみを感じないシステムも出てきています。

③ 歯石除去

ヤニの汚れに加えて歯石がある場合には、歯石除去を行います。歯石とは、歯の周りで細菌が唾液中のミネラル成分と結びつき、石のように固くなったものです。歯石はたくさんの穴が開いています。歯石は細菌の繁殖する場所のために、歯石の除去を行います。